システムデューデリジェンス

リミットでは過去に株式売却、事業売却、事業買収などを実際に経験したことによる視点と、私たち自体がシステム開発会社であるという主観の両方から、このシステムデューデリジェンスがいかに重要かを強く理解しています。買収検討企業からの依頼はもちろんのこと、M&A仲介業者からの相談も含め近年ご相談が増えています。M&A前後どちらでも対応可能ですが早期のご相談をお勧めします。

M&A買収側企業向けに
ウェブサービス及びシステムの
事前調査を実施

システムデューデリジェンス(System Due Diligence)とは、M&A(企業買収や合併)を実施する際に、買収対象となる企業のIT資産、システム、技術基盤に関する詳細な調査・評価を行うプロセスです。これにより、対象企業のIT環境やシステムのリスク、運用状況、技術的負債(テクニカルデット)などを明確にし、買収後の統合戦略やリスク管理を適切に行えるかどうかを判断します。

01

システムの事前解析と品質評価

  • M&Aの際、対象となるWebサービスやシステムのコード品質、設計の妥当性、パフォーマンス、セキュリティなどを事前に詳細に解析し、課題や潜在的な欠陥を明らかにする。
  • システムの保守性や将来的な拡張性についても評価し、買主がサービスの維持・拡張をスムーズに行える状態にあるかどうかを判断する。

02

引き継ぎ可能なシステム管理体制の評価

  • 買収後、システムの運用・保守を適切に引き継げる体制が整っているかを確認。
  • 開発チームの構成や、保守・運用管理が継続できるかのチェックを実施する。
  • 特に、買主側が開発に不慣れな場合や営業主体の組織の場合、引き継ぎ体制が整っていなければ、サービスの運用に重大な支障をきたす可能性がある。

03

M&A後の開発・運用管理体制の構築支援

  • サービス買収後の運用・保守に必要な開発チームや運用管理体制が不足している場合、適切なメンバー構成や運用フローの提案を行う。
  • 開発者、インフラエンジニア、プロジェクトマネージャーなどの役割を再編成し、買主が円滑にサービスを運営できるようサポートする。

04

システム理解とデューデリジェンスの徹底

  • M&Aにおけるデューデリジェンスの一環として、システム全体の理解を深めることが不可欠。
  • システム解析だけでなく、開発プロセスや技術的負債などを含めて、事前調査を徹底することで、買主がリスクを理解し、適切な判断を下せるようにする。

05

M&A仲介会社との認識のギャップ

  • 仲介会社は売買成立に注力するため、システムの技術的詳細や課題を十分に評価しない場合がある。
  • ここでのギャップを埋めるために、専門家によるシステム評価を実施し、買主が後悔しない取引をサポートする。

06

システムの操作・改修が困難なケースの防止

  • 買収後にシステムが思うように操作・改修できず、計画通りの運用ができないという事態を防ぐため、M&A前にシステムのメンテナンス性や可用性を事前に評価する。
  • また、買収後のシステム運用に必要な技術や体制を整えるためのサポートも提供する。

システム
デューデリジェンスの
調査内容

リミットのシステムデューデリジェンスでは、以下の具体的な調査項目を確認するため、売主企業側ヒアリングを実施します。

既にM&Aが完了している場合は、株式買収または事業買収によって引き継がれている範囲が異なりますので、まずはご相談ください。

01

システム構成および
アーキテクチャ

  • システムの全体構成、データベース、サーバー、ネットワーク構成、利用技術、開発フレームワーク、API連携状況。

02

ソフトウェアライセンス
および権利

  • 使用中のソフトウェアや技術が適切なライセンスの下で使用されているか、また知的財産権に関するリスクの確認。

03

セキュリティ評価

  • サイバーセキュリティの管理体制、データ保護、アクセス権管理、脆弱性の有無など、情報セキュリティに関するリスク。

※脆弱性診断に限り、システムの種別や規模によって、より高度な専門組織へ委託される場合があります。

04

運用体制および
技術者の確認

  • 技術者の配置状況、システム管理の体制、主要エンジニアの在籍状況と退職リスク。

05

技術負債(テクニカルデット) の評価

  • 古いシステムやカスタムコード、特定の個人に依存している部分があるか、拡張やメンテナンスの負担がどの程度あるのか。

06

開発プロセスおよび
ドキュメントの有無

  • 設計書や運用マニュアルの有無、コードの保守性、テスト環境(ステージング環境)の有無などを確認し、運用時の引き継ぎにあたり、持続可能な開発環境が存在するかを評価します。

システム
デューデリジェンスを
実施する理由

システムデューデリジェンスは、以下の理由から買収前に実施されます。

買収後のシステム統合の
失敗を防ぐ

システムの統合に失敗すると、業務が停滞したり、顧客対応に遅れが生じたりするリスクがあり、結果的に買収の価値を毀損する恐れがあります。

隠れたコストや
リスクを明確にする

表面上の財務デューデリジェンスでは把握できない、システムの運用にかかるコストや追加的な投資が発生する可能性を事前に特定できます。

人的リスクや
技術依存度の確認

特定の技術者が退職することで運用不能になるシステムや、古い技術に依存している場合、将来的な拡張や新技術導入の際に大きな障害となります。

買収企業にとっての
価値

買収企業にとって、システムデューデリジェンスを行うことは、単にリスクを特定するだけでなく、 システムの価値や今後の運用戦略を策定するための重要な指標となります。特に以下の点で価値を発揮します。

01

事前に買収後の運用計画を策定しやすくなる

買収対象の企業のシステムを詳細に理解することで、買収後の運用戦略やシステム改修計画を具体的に策定できます。

02

交渉材料として活用できる

隠れたリスクや技術的負債を特定することで、買収価格の交渉や、追加的な条件設定(例えばエンジニアの継続雇用)を行う際に役立ちます。

03

買収後の統合プロジェクトの成功率を高める

システムの統合計画を立てる際、データ移行やセキュリティ対策など、あらかじめ考慮すべき要素を洗い出しておくことで、円滑な統合を支援します。

04

貴社のシステム担当として調査実施が可能

M&Aを実施するにあたり、直接交渉、または仲介業者の有無など、様々な状況によって進め方が多少異なるかと思いますが。
調査自体は貴社のシステム担当として私たちが売主にヒアリングすることも可能です。その際はコンサルティングサービスをご活用頂くことで、包括的に尽力させて頂きます。

お問い合わせ

リミットは、システムデューデリジェンスを提供する企業として、M&Aの豊富な実績(売買双方の経験)を有し、且つシステム開発が主軸となっている点において非常に希少な存在です。
まずは、お話を聞いていただいた上で依頼を検討していただければ問題ありません。
もしご興味をお持ちいただけたのであれば、それは既に検討する段階にあるということだと思います。
ぜひ下記よりご相談ください。